サマリー
◆7月の個人消費は一旦の足踏みと評価している。2017年7月の家計調査では幅広い費目が前月から減少した一方、可処分所得が大幅に回復したことで消費性向は大きく落ち込んでいる。ただし、消費者マインドは引き続き堅調であることやあくまで単月の動きであることに鑑みると今回の消費減は一時的な動きだと考えられる。
◆需要側統計の家計調査によると実質消費支出は季節調整済み前月比▲1.9%と4ヶ月ぶりに減少した。また、振れの大きい住居や自動車などを除いた実質消費支出(除く住居等)についても同▲0.3%と2ヶ月ぶりに減少している。
◆実質消費支出の動きを費目別に見ると、10大費目中7費目が前月から減少した。実質消費支出に占める割合を勘案して全体への影響度を見ると、「その他の消費支出」(前月比▲6.6%)と「交通・通信」(同▲4.0%)が押し下げ、「被服及び履物」(同+15.5%)、「家具・家事用品」(同+10.5%)が押し上げの主因となったようだ。
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