サマリー
◆2017年5月の貿易統計によると、輸出金額は前年比+14.9%と、市場コンセンサス(同+16.0%)を下回ったものの、6ヶ月連続で前年を上回った。前年比で見た輸出数量のプラス幅が拡大(4月:同+4.1%→5月:同+7.5%)したことに加えて、輸出価格のプラス幅も前月から拡大(4月:同+3.2%→5月:同+6.9%)した。また、5月の税関長公示レートは111.47円/ドルと、前年比で見ると2.3%の円安水準にある。
◆季節調整値で見た輸出金額は前月比▲0.0%と横ばい、輸出数量は同+1.0%(季節調整値は大和総研による)と3ヶ月ぶりに増加した。輸出数量を地域別に見ると、EU向けが同+2.9%と2ヶ月連続の増加となった一方、米国向けが同▲2.0%と2ヶ月ぶり、アジア向けは同▲1.3%と3ヶ月連続で減少した。米国向けは一進一退の推移であるものの、EU向けは堅調に推移している。一方、アジア向けは、足下で弱い動きとなっている。
◆先行きの輸出について、海外経済が底堅い成長を続けるなか、欧州向け輸出を中心に、非常に緩やかな増加基調をたどるとみている。ただし、外需に関しては下振れリスクに警戒が必要である。特に、米国ではFedが利上げと保有資産の圧縮を行うことが見込まれ、これに伴い、米国経済の減速や新興国市場からの資金流出を招く可能性がある。
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