サマリー
◆2017年1月の企業関連の指標を見ると、鉱工業生産指数は前月比▲0.4%と6ヶ月ぶりに低下した。また、機械受注(船舶・電力を除く民需)は同▲3.2%と2ヶ月ぶりに減少した。非製造業(船舶・電力を除く)は同+0.7%と2ヶ月連続で増加したものの、製造業が同▲10.8%と4ヶ月ぶりに減少したことが全体を押し下げた。
◆2017年1月の家計関連の指標を見ると、実質消費支出は前月比+0.5%と4ヶ月ぶりに増加した。実質消費支出は増加に転じたものの、均してみれば緩やかな減少基調にある。また、完全失業率(季節調整値)は前月から0.1%pt低下し3.0%、有効求人倍率(季節調整値)は前月から横ばいの1.43倍となった。労働需給に関しては引き続きタイトな状況にあると言えるだろう。
◆今後発表される経済指標では、4月3日発表予定の3月日銀短観に注目している。とりわけ、製造業の業況判断DIに注目したい。円安は輸出企業を中心に製造業の業績の追い風となることから、製造業の業況判断DIを押し上げることとなろう。また、3月短観では2016年度下期の想定為替レートが円安方向に修正されるとともに、2017年度の想定為替レートも円安気味に想定される公算が大きい。
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