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6月国際収支統計

輸出数量増と配当支払減で黒字幅拡大。先行きは黒字幅拡大を見込む

2016年08月08日

齋藤 勉

小林 俊介

サマリー

◆2016年6月の国際収支統計によると、経常収支は9,744億円と、24ヵ月連続の黒字となった。季節調整値で見ると、経常収支は1兆6,484億円と27ヶ月連続の黒字となり、前月から黒字幅が2,341億円拡大した。6月には、輸出数量の増加を受けて貿易収支の黒字幅が拡大したこと、海外向け配当金支払いが減少したことなどが、黒字幅拡大要因となった。


◆先行きの経常収支は、緩やかながら黒字幅拡大基調が続く見込みである。足下で輸出数量に底入れの兆しが見られていること、7月以降原油価格が再度低下に転じていることなどから、貿易収支の黒字幅は緩やかに拡大基調が続くとみている。一方で、旅行収支黒字幅拡大基調には頭打ち感が見られているほか、産業財産権等使用料の受取金額も低調に推移している。また、国際的な金利低下や円高を受けて第一次所得収支の黒字幅は緩やかな縮小基調にある。先行きに関しても、サービス収支、第一次所得収支は横ばい圏での推移が続く見込みであり、経常収支黒字幅の本格的な拡大には時間を要するだろう。


◆ただし、為替の円高方向への推移は、所得収支の受取金額減少により、経常収支の黒字幅縮小に作用するとみられる。足下では、欧州の金融不安や各国金融政策動向により、為替の変動が大きい状況が続いている。経常収支の先行きを見る上でも、為替の動向に引き続き注意が必要だ。

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