5 月消費統計

冴えない結果だが、均してみると個人消費は非常に緩やかに拡大

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2016年07月01日

  • 岡本 佳佑
  • 小林 俊介

サマリー

◆2016年5月の家計調査によると、実質消費支出は季節調整済み前月比▲1.5%と4ヶ月ぶりに減少した。振れの大きい住居や自動車などを除いた実質消費支出(除く住居等)は同▲2.0%と2ヶ月ぶりに減少した。


◆実質消費支出の動きを費目別に見ると、「教育」(前月比▲22.3%)、「諸雑費」(同▲3.3%)などが前月から減少した一方、「被服及び履物」(同+10.8%)、「食料」(同+1.1%)などが増加した。


◆先行きの個人消費については、非常に緩やかながら拡大基調をたどると見込んでいる。労働需給は引き続きタイトであり、パート・アルバイトの賃金が緩やかな増加基調にあることは、先行きの個人消費を下支えする要因になると考えられる。加えて、実質賃金が上向いていることも好材料だ。ただし、英国のEU離脱などによる株価下落は消費マインドを冷やす一因となる点には留意しておきたい。

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