サマリー
◆2016年4月の全国コアCPI(除く生鮮食品、以下コアCPI)は前年比▲0.3%となり、市場コンセンサス(同▲0.4%)を小幅に上回った。財・サービス別(4分類)の寄与度の変化を見ると、「サービス」のみが押し上げに寄与する一方、「耐久消費財」、「半耐久消費財」、「非耐久消費財」は押し下げに寄与した。
◆2016年5月の東京都区部コアCPI(中旬速報値)は、前年比▲0.5%(4月:同▲0.3%)と5ヶ月連続のマイナスとなった。5月の東京都区部コアCPIの結果を踏まえると、5月のコアCPIは前年比▲0.4%と見込まれる。
◆先行きのコアCPIの前年比は、円高(物価押し下げ要因)と原油高(物価押し上げ要因)という逆方向の影響がせめぎ合う中で、マイナス圏での推移がしばらく続くと想定している。その後は、2016年2月半ば以降の原油高を背景に、マイナス幅を着実に縮小し、秋以降にプラスに転じると予想する。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
2025年8月貿易統計
トランプ関税や半導体需要減の影響継続で輸出金額は4カ月連続減少
2025年09月17日
-
トランプ関税でインバウンドに黄色信号
中国人旅行客の伸びしろは大きいものの、他国の状況は厳しい
2025年09月16日
-
経済指標の要点(8/19~9/12発表統計分)
2025年09月12日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
2025年度の最低賃金は1,100円超へ
6%程度の引き上げが目安か/欧州型目標の扱いや地方での議論も注目
2025年07月16日
-
2025年ジャクソンホール会議の注目点は?
①利下げ再開の可能性示唆、②金融政策枠組みの見直し
2025年08月20日
-
既に始まった生成AIによる仕事の地殻変動
静かに進む、ホワイトカラー雇用の構造変化
2025年08月04日
-
米雇用者数の下方修正をいかに解釈するか
2025年7月米雇用統計:素直に雇用環境の悪化を警戒すべき
2025年08月04日
-
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
2025年度の最低賃金は1,100円超へ
6%程度の引き上げが目安か/欧州型目標の扱いや地方での議論も注目
2025年07月16日
2025年ジャクソンホール会議の注目点は?
①利下げ再開の可能性示唆、②金融政策枠組みの見直し
2025年08月20日
既に始まった生成AIによる仕事の地殻変動
静かに進む、ホワイトカラー雇用の構造変化
2025年08月04日
米雇用者数の下方修正をいかに解釈するか
2025年7月米雇用統計:素直に雇用環境の悪化を警戒すべき
2025年08月04日
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日