サマリー
◆2016年1月の貿易統計では、輸出金額は前年比▲12.9%と4ヶ月連続の減少となった。輸出数量も前年比のマイナス幅が同▲9.1%と拡大したが、季節調整値でみれば底入れ傾向がみられ、必ずしもネガティブに評価すべき結果ではない。輸出品目別にみると、各地域ともに緩和的な金融環境に支えられる形で家計消費関連需要は好調である一方、世界的に低稼働率と資源価格の下落が続く中で企業部門需要に相当する素材・資本財は不調という構造的な動きを確認させる内容となっている。
◆貿易収支は▲6,459億円と2ヶ月ぶりの赤字となったが、季節調整値でみた貿易収支は原油関連製品を中心とした輸入価格の低下を背景に改善しており、3ヶ月連続の黒字を記録している。
◆先行きの輸出は、強弱入り混じりながらも緩やかな回復を続けるだろう。米国では家計部門を中心に底堅い景気拡大が続いており、耐久財等の輸出は増加傾向が続くものとみられる。欧州向け輸出については、原油価格下落やECBによる量的緩和の効果などから持ち直しており、均してみれば回復基調が継続すると見込んでいる。アジア経済に関しては、中国の預金準備率引き下げや利下げなどによる実体経済の底上げが確認され始めており、消費財などを中心に一段の需要減少は回避される公算が大きい。
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