サマリー
◆2015年7-9月期のGDP一次速報(2015年11月16日公表予定)では、実質GDPが前期比年率+0.1%(前期比+0.0%)と、ほぼ横ばいになると予想する。これは個人消費や外需が小幅ながらもプラス寄与に転じる一方で、設備投資の減少や企業の在庫調整が全体の足を引っ張ることによる。当社は、日本経済がすでに「踊り場」局面入りしたと判断しており、総じて見ると、7-9月期の実質GDPでも当社の見方に沿った内容が示されることになろう。
◆個人消費は前期比+0.2%と2四半期ぶりの増加を予想する。ただし、そのプラス幅は小幅なものに留まり、個人消費の回復ペースに力強さは見られない。住宅投資は前期比+2.5%と3四半期連続で増加する見通しである。設備投資は前期比▲0.2%と2四半期連続の減少を見込む。均してみると、GDPベースの設備投資はこれまで緩やかな持ち直しの動きを続けていたと評価できるものの、その動きに一服感が出るとみている。民間在庫品増加は前期比寄与度▲0.3%ptと予想する。輸出は前期比+2.4%と2四半期ぶりの増加を予想する。
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