サマリー
◆2015年9月の全国コアCPI(除く生鮮食品、以下コアCPI)は前年比▲0.1%と2ヶ月連続のマイナスになったものの、市場コンセンサス(同▲0.2%)を小幅に上回った。総じて見ると、コアCPIの前年比はゼロ近傍での推移が続いており、日本銀行の2%のインフレ目標や政府の目指す「デフレ脱却」には程遠い状況にある。
◆2015年10月の東京コアCPI(中旬速報値)は、前年比▲0.2%(9月同▲0.2%)と4ヶ月連続のマイナスとなった。東京コアCPIの結果を踏まえると、10月のコアCPIは前年比▲0.2%と3ヶ月連続のマイナスになる見込みである。
◆先行きのコアCPIの前年比は、基調として見ると、しばらく小幅なマイナス圏で推移すると考えている。円安効果の一巡や消費者の節約志向の高まりを受けて、企業の値上げの動きに一服感が見られ始めている点にも留意する必要があろう。
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