8月機械受注

6年3ヶ月ぶりに3ヶ月連続で減少

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2015年10月08日

  • 岡本 佳佑
  • 小林 俊介

サマリー

◆2015年8月の機械受注統計によると、国内設備投資の先行指標である民需(船舶・電力を除く)は、前月比▲5.7%となり、市場コンセンサス(同+2.3%)を下回った。2009年3-5月以来の3ヶ月連続での前月比マイナスである。内閣府は機械受注の基調判断を前月の「持ち直しの動きに足踏みがみられる」から「足踏みがみられる」に2ヶ月連続で下方修正した。


◆需要者別に受注を見ると、製造業は前月比▲3.2%と3ヶ月連続で減少した。大型案件により押し上げられていた5月をピークに減少傾向が鮮明となっている。非製造業(船舶・電力を除く)は前月比▲6.1%と2ヶ月連続で減少した。7月に続いて、幅広い業種で受注の減少がみられた。


◆内閣府公表の7-9月期見通しでは、民需(船舶・電力を除く)は前期比+0.3%の増加が見込まれている。7月と8月の結果を踏まえると、内閣府見通しを達成するためには9月の受注額は前月比+43.5%を記録する必要があり、達成するのは難しい。また、7-8月の受注額平均は4-6月期の受注額平均を▲11.3%下回っており、増加傾向が続いてきた機械受注は7-9月期に弱含む公算が大きい。

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