サマリー
◆2015年8月の生産指数は前月比▲0.5%となり、2ヶ月連続の低下となった。市場コンセンサス(同+1.0%)対比で大きく下振れしている。出荷指数も同▲0.5%と2ヶ月連続で低下し、在庫率指数は同+6.1%と3ヶ月ぶりに大幅上昇した。今回の結果は、日本経済が「踊り場」の状態にあることを確認させる内容である。中国・米国をはじめとする外需の調整の底は想定以上に深く、生産調整と在庫調整が長引く見通しだ。
◆今回の結果および9月の予測調査を受けて、7-9月期のGDP成長率(11月16日発表予定)はマイナスとなる公算が高まっている。これに対しどのような政策対応が打ち出されるのかが今後の重要な注目点となる。とりわけ「新三本の矢」の具体策や、黒田日銀総裁の追加金融緩和に対する期待が高まるだろう。
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