サマリー
◆2015年1-3月期の全産業(金融業、保険業除く)の経常利益は前年比+0.4%と、13四半期連続の増益となったものの、増益幅は前四半期(同+11.6%)から縮小した。売上高については前年比▲0.5%と7四半期ぶりの減収となった。原油安を主因とした変動費率の低下が増益幅拡大の要因となったが、賃上げによる人件費の上昇や売上高の減少が経常利益の下押し要因となった。
◆2015年1-3月期の全産業(金融業、保険業除く)の設備投資(ソフトウェア除く)は前年比では+8.1%と8四半期連続で増加した。季節調整値で見ても、前期比+5.8%と3四半期連続の増加となり、法人企業統計に見る設備投資は増勢が加速している。業種別に見ると、製造業は前期比+2.3%、非製造業が同+7.6%となり、いずれの業種でも増加ペースの加速を確認できる良好な結果であった。
◆今回の法人企業統計の結果を受けて、1-3月期GDP二次速報(6月8日公表予定)は、一次速報から上方修正されると予想する。大和総研では、実質GDP成長率は前期比年率+2.5%(一次速報:同+2.4%)とみている。在庫投資及び公共投資は下方修正される見込みであるものの、設備投資が前期比+2.8%(一次速報:同+0.4%)へと大幅に上方修正されることがGDPを押し上げる公算である。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
関連のレポート・コラム
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
2024年の日本経済見通し
緩やかな景気回復と金融政策の転換を見込むも海外経済リスクに注意
2023年12月21日
-
中国経済:2023年の回顧と2024年の見通し
24年の成長率目標は5%か?達成の鍵は民営企業へのサポート強化
2023年12月21日
-
2024年の米国経済見通し
①個人消費の腰折れ、②インフレ率の高止まり、③政治の停滞がリスク
2023年12月21日
-
2024年度税制改正大綱解説
定額減税は経済対策としては疑問だが、インフレ調整策としては有効
2023年12月25日
-
四半期報告書の廃止に関する改正法の成立
四半期報告書が廃止された後の四半期決算短信の内容は?
2023年12月04日
2024年の日本経済見通し
緩やかな景気回復と金融政策の転換を見込むも海外経済リスクに注意
2023年12月21日
中国経済:2023年の回顧と2024年の見通し
24年の成長率目標は5%か?達成の鍵は民営企業へのサポート強化
2023年12月21日
2024年の米国経済見通し
①個人消費の腰折れ、②インフレ率の高止まり、③政治の停滞がリスク
2023年12月21日
2024年度税制改正大綱解説
定額減税は経済対策としては疑問だが、インフレ調整策としては有効
2023年12月25日
四半期報告書の廃止に関する改正法の成立
四半期報告書が廃止された後の四半期決算短信の内容は?
2023年12月04日