サマリー
◆2015年3月の全国コアCPI(除く生鮮食品、以下コアCPI)は前年比+2.2%と、市場コンセンサス(同+2.1%)を小幅に上回った。消費税を除くベースでみると、エネルギーと耐久消費財のマイナス寄与が縮小したことで、前年比+0.2%と前月(同+0.0%)から上昇幅が小幅に拡大した。季節調整値の推移をみると、コアCPIの水準には弱さが残っている一方で、コアコアCPIは概ね横ばいで推移していると評価できる。
◆2015年4月の東京コアCPI(中旬速報値)は、消費税の影響が剥落したことで、前年比+0.4%となった。東京コアCPIの結果を踏まえると、4月のコアCPIは前年比+2.0%(消費税を除くベース、同+0.0%)となる見込みである。
◆先行きのコアCPI(消費税の影響を除くベース)は、昨年夏場以降の原油安に伴うエネルギー価格の下押し圧力がしばらく残ることから、いったん前年比マイナスに転じる公算である。全国と東京のコアCPIの水準(原数値、消費税の影響を除くベース)に基づくと、物価指数が例年の季節パターンに沿って推移する場合、全国は早ければ4月以降に前年比マイナスへと転じると見込まれる。
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