サマリー
◆2014年12月の家計調査によると、実質消費支出は季節調整済み前月比+0.4%と増加した。振れの大きい住居や自動車などを除いた実質消費支出(除く住居等)で見ても、同+0.3%と増加しており、家計調査に見る個人消費は持ち直しの動きを示している。
◆供給側から個人消費動向を捉えた商業販売統計を見ると、12月の名目小売販売額は、季節調整済み前月比▲0.3%と3ヶ月連続で減少し、緩やかな減少傾向となっている。内訳を見ると、「燃料小売業」(同▲3.8%)、「機械器具小売業」(同▲4.9%)、「飲食料品小売業」(同▲0.6%)などの業種が前月から減少した。
◆12月の消費統計は、個人消費の持ち直しの動きが継続していることを確認できる内容であった。家計調査のヘッドラインの数値が改善を続けていることに加え、内容を見ても、これまで軟調な動きであった季節商材への支出が増加したことや、業界統計に見る新車販売が増加していることから、個人消費全体として良好な結果であったといえる。
◆本日公表された家計調査等から2014年10-12月期のGDPベースの個人消費を推計すると、前期比+1%程度となった。新車販売を中心とした耐久財の増加が個人消費全体を押し上げた模様だ。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
2025年度の最低賃金は1,100円超へ
6%程度の引き上げが目安か/欧州型目標の扱いや地方での議論も注目
2025年07月16日
-
2025年5月機械受注
民需(船電除く)は小幅に減少したが、コンセンサスに近い結果
2025年07月14日
-
国内旅行消費、押し上げの鍵は「分散化」
国・自治体・企業の連携で旅行の時期を分散し費用減と混雑の緩和を
2025年07月11日
最新のレポート・コラム
-
米国最大手銀行のレバレッジ比率緩和へ
トレーディング勘定で保有する米国国債をSLRの分母から除外?
2025年07月16日
-
2025年度の最低賃金は1,100円超へ
6%程度の引き上げが目安か/欧州型目標の扱いや地方での議論も注目
2025年07月16日
-
令和6年金商法等改正法 公開買付制度の改正内容の詳細
30%ルール適用除外となる僅少買付け等は0.5%未満の買付け等に
2025年07月15日
-
総会前開示の進展と今後求められる取組み
2025年3月期決算会社では約6割が総会前開示を実施
2025年07月15日
-
デパートは閑古鳥、地下は熱狂——中国のZ世代は「推し」に投資する
2025年07月16日
よく読まれているリサーチレポート
-
第225回日本経済予測(改訂版)
人口減少下の日本、持続的成長への道筋①成長力強化、②社会保障制度改革、③財政健全化、を検証
2025年06月09日
-
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
-
「トランプ2.0」、外国企業への「報復課税」?
Section 899(案)、米国に投資する日本企業にもダメージの可能性有
2025年06月13日
-
日本経済見通し:2025年5月
経済見通しを改訂/景気回復を見込むもトランプ関税などに警戒
2025年05月23日
-
信用リスク・アセットの算出手法の見直し(確定版)
国際行等は24年3月期、内部モデルを用いない国内行は25年3月期から適用
2022年07月04日
第225回日本経済予測(改訂版)
人口減少下の日本、持続的成長への道筋①成長力強化、②社会保障制度改革、③財政健全化、を検証
2025年06月09日
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
「トランプ2.0」、外国企業への「報復課税」?
Section 899(案)、米国に投資する日本企業にもダメージの可能性有
2025年06月13日
日本経済見通し:2025年5月
経済見通しを改訂/景気回復を見込むもトランプ関税などに警戒
2025年05月23日
信用リスク・アセットの算出手法の見直し(確定版)
国際行等は24年3月期、内部モデルを用いない国内行は25年3月期から適用
2022年07月04日