サマリー
◆2014年7月の貿易統計によると、輸出金額は前年比+3.9%と3ヶ月ぶりに前年を上回り、概ね市場コンセンサス(同+3.8%)に沿った結果となった。輸出金額を季節調整値で見ると、前月比+1.5%と2ヶ月連続で増加した。輸出価格の低下を主因に2013年末以降、輸出金額は緩やかに減少してきたが、輸出価格が足下で上昇に転じており、輸出金額は持ち直しの動きが見られている。
◆7月の輸入金額は、前年比+2.3%と2ヶ月連続で前年を上回った。輸入数量が前年比▲0.4%と2ヶ月ぶりの前年割れとなる一方で、輸入価格が同+2.7%と上昇幅を拡大したことが輸入金額を押し上げた。
◆貿易収支は▲9,640億円の赤字となったものの、輸出の伸びが輸入の伸びを上回ったことで赤字幅は2ヶ月ぶりに前年に比べて縮小した。また、季節調整値で見た貿易収支も▲1兆238億円となり、わずかながら赤字幅が前月から縮小する結果となった。
◆輸出数量指数を季節調整値で見ると(季節調整は大和総研による)、前月比▲0.1%と2ヶ月ぶりの低下となった。輸出数量については依然横ばい圏での推移が続いている。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
2025年8月消費統計
サービス消費が強く、総じて見れば前月から小幅に増加
2025年10月07日
-
財政悪化が日本経済にもたらす影響とリスクの定量評価
成長力強化と財政健全化で将来の財政危機発生リスクの抑制を
2025年10月07日
-
日本財政の論点 – PB赤字と政府債務対GDP比低下両立の持続性
インフレ状態への移行に伴う一時的な両立であり、その持続性は低い
2025年10月06日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
第226回日本経済予測(改訂版)
低成長・物価高の日本が取るべき政策とは?①格差問題、②財政リスク、を検証
2025年09月08日
-
聖域なきスタンダード市場改革議論
上場維持基準などの見直しにも言及
2025年09月22日
-
今後の証券業界において求められる不正アクセス等防止策とは
金融庁と日本証券業協会がインターネット取引の新指針案を公表
2025年09月01日
-
日本経済見通し:2025年9月
トランプ関税で対米輸出が大幅減、製造業や賃上げ等への影響は?
2025年09月25日
-
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
第226回日本経済予測(改訂版)
低成長・物価高の日本が取るべき政策とは?①格差問題、②財政リスク、を検証
2025年09月08日
聖域なきスタンダード市場改革議論
上場維持基準などの見直しにも言及
2025年09月22日
今後の証券業界において求められる不正アクセス等防止策とは
金融庁と日本証券業協会がインターネット取引の新指針案を公表
2025年09月01日
日本経済見通し:2025年9月
トランプ関税で対米輸出が大幅減、製造業や賃上げ等への影響は?
2025年09月25日
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日