サマリー
◆2014年5月の完全失業率(季節調整値)は3.5%となり、前月から0.1%pt低下した。失業者数は前月差▲3万人と減少するなか、就業者数は同+35万人と増加した。非労働力人口は同▲30万人と減少した。労働需給が極めてタイトな状況のなか、失業者数が減少し、就業者数が大幅に増加しており、良好な結果であった。
◆2014年5月の有効求人倍率(季節調整値)は1.09倍と前月から0.01pt上昇した。内訳を見ると、有効求人数が増加する中、有効求職者数は減少した。有効求人倍率に先行する新規求人倍率は1.64倍となり、前月と同水準であった。
◆失業率の水準は構造的失業率(大和総研推計:5月3.4%)の水準に近づいており、これ以上の大幅な低下は見込みにくい。一方、労働需給のタイト化の度合いと比べると、足下での賃金上昇幅は小さい印象である。今後も、労働需給はタイトな状態が続くことから、賃金の上昇圧力が一層強くなるとみている。
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