2月消費統計

大雪が駆け込み需要による消費の増加を相殺、3月には大幅増の見込み

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2014年03月28日

  • 齋藤 勉

サマリー

◆総務省「家計調査」によると、2014年2月の実質消費支出は季節調整済み前月比▲1.5%と、2ヶ月ぶりに減少した。振れの大きい住居や自動車などを除いた実質消費支出(除く住居等)で見ても、同▲2.4%と4ヶ月ぶりの減少となった。耐久財を中心に駆け込み需要が本格化する一方で、大雪の影響で衣料品やサービス消費が鈍く、全体で見れば減少となった模様だ。


◆経済産業省「商業販売統計」によると、2月の名目小売販売額は、季節調整済み前月比+0.3%と2ヶ月連続で増加した。駆け込み需要の本格化が「機械器具小売業」などの販売額を押し上げたものの、大雪の影響などで全体としては伸び悩んだ格好だ。


◆2月の個人消費は、家電製品を中心とした駆け込み需要が本格化したものの大雪の影響で減速した。ただし、大雪の影響で購入できなかった衣料品などに関しては、3月に遅れて消費される可能性があり、反動増として3月の消費の押し上げ要因となるだろう。増税直前の過大な駆け込み需要と相俟って、3月の個人消費は非常に高い伸びが見込まれる。

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