サマリー
◆2013年11月の全国CPI(除く生鮮食品、以下コアCPI)は前年比+1.2%と、市場コンセンサス(同+1.1%)を上回った。市況要因を除いた物価動向を表すCPI(食料(除く酒類)及びエネルギーを除く総合、以下コアコアCPI)が前年比+0.6%と、市場コンセンサス(同+0.5%)を上回ったことが、コアCPIが市場予想から上振れした要因である。
◆2013年12月の東京都区部コアCPIは前年比+0.7%と、8ヶ月連続の上昇となり、上昇幅は前月から拡大した。耐久消費財の上昇に加え、一部衣料品価格の上昇も寄与している。東京都区部コアCPIを踏まえると、2013年12月の全国コアCPIは前年比+1.2%となる見込み。
◆先行きについては、コアCPIは前年比+1%を上回る推移が続くとみられる。これまでコアCPIを押し上げてきたエネルギーに関しては、円安を背景とした輸入価格上昇による押し上げが徐々に剥落していくこととなるため、年末をピークに寄与が縮小していく見込みである。一方、エネルギー以外の物価に関しては、景気回復によるGDPギャップの改善に沿う形で、緩やかに上昇幅が拡大していく公算が大きい。また、このところ食品等でみられている原材料価格の上昇を販売価格に転嫁する動きは、今後も続くとみられ、コアCPIの押し上げに作用する見込みである。
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