9月日銀短観予測

業況判断は高水準での推移が続く、設備投資も上方修正

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2013年09月19日

  • 齋藤 勉

サマリー

◆10月1日に公表予定の2013年9月日銀短観において、大企業・製造業の業況判断DI(最近)は5%pt(前回調査からの変化幅:+1%pt)、大企業・非製造業の業況判断DI(最近)は15%pt(前回調査からの変化幅:+3%pt)と、それぞれ高水準での推移が続くと予想する。


◆業種別に見ると、「自動車」や「電気機械」といった輸出業種で業況判断の改善が見込まれる。非製造業では、住宅販売の増加を背景に「不動産、物品賃貸」や「建設」、夏季賞与の増加を受け「小売」や「宿泊・飲食サービス」などで業況感の改善が続く見込みである。


◆先行きに関しても、2013年度は収益の改善が見込まれることから、幅広い業種で改善が続くとみている。為替は企業の業績前提と比べて円安水準での推移が続いており、企業の収益見通しは上方修正される可能性が高い。また、2014年4月に予定されている消費税増税を前に、2013年10-12月期頃から駆け込み需要が発生するとみられるため、「小売」などの業況感は大きく改善する見込みである。


◆2013年度の設備投資計画(全規模・全産業)は前年比+4.4%と、前回調査(同+2.0%)から上方修正されると予想する。大企業では、製造業、非製造業ともに前年比で増加の見通しが示されるだろう。中小企業でも、設備投資計画は上方修正が見込まれる。

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