経済指標の要点(8/17~9/18発表統計分)

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2013年09月18日

  • 経済調査部 シニアエコノミスト 久後 翔太郎
  • 齋藤 勉
  • 田中 豪

サマリー

◆2013年7月の企業関連の指標は、企業部門の改善が継続していることを確認する内容であった。鉱工業生産指数(季節調整値)は、前月比+3.4%と2ヶ月ぶりの上昇となった。輸出金額は前年比+12.2%と5ヶ月連続で増加した。機械受注(船舶・電力を除く民需)(季節調整値)は、前月比▲0.0%と2ヶ月連続で減少した。企業関連の指標の先行きは、堅調な外部環境に支えられて、改善傾向が続くとみている。


◆2013年7月の家計関連の指標は、改善基調が継続していると判断できる内容であった。完全失業率(季節調整値)は、3.8%となり、前月から0.1%pt低下した。有効求人倍率(季節調整値)は0.94倍となり、前月から0.02pt上昇した。実質消費支出は季節調整値で見ると前月比+0.9%と2ヶ月ぶりの増加、振れの大きい住居や自動車などを除いた実質消費支出(除く住居等)で見ると、同▲0.4%と2ヶ月連続の減少となった。家計関連の指標の先行きは、企業部門の回復が所得・雇用に波及することで、堅調な推移が続くとみている。


◆消費税増税を巡る議論が続いている。報道等によれば、安倍総理は10月1日に公表される日銀短観の結果を見て、増税の最終判断を下すとのことである。おそらく、判断の際に用いられる指標は業況判断DIであるが、少なくとも現時点で判断する限り、業況判断DIは改善傾向が続く見込みである。4-6月期法人企業統計では、業況判断DIとの相関が高いと言われている売上高経常利益率に大幅な改善が見られた。その他の景気調査の結果を見ても、企業の景況感は改善傾向が続いている。10月1日の日銀短観は、消費税増税の決め手となる良好な結果が期待できそうだ。

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