6月機械受注

4-6月期は前期比+6.8%と増加、非製造業の改善には一服感も

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2013年08月13日

  • 齋藤 勉

サマリー

◆2013年6月の機械受注統計によると、国内設備投資の先行指標である民需(船舶・電力を除く)は、前月比▲2.7%と2ヶ月ぶりに減少したが、市場コンセンサス(同▲7.0%)を上回った。この結果、4-6月期の民需(除く船舶・電力)は前期比+6.8%と5四半期ぶりの増加となった。


◆需要者別の内訳を見ると、製造業は前月比+2.4%と2ヶ月連続の増加、非製造業(船舶・電力を除く)は前月比▲17.5%と2ヶ月ぶりの減少となった。製造業では、「電気機械」や「自動車・同付属品」の増加が全体を押し上げた。非製造業では前月からの反動減に加えて、増加が続いていた「建設業」や「卸売業・小売業」が減少に転じている。


◆外需は前月比▲16.7%と2ヶ月ぶりに減少した。外需はこのところ振れ幅の大きい動きが続いている。しかし、機械輸出の動向を見ると、堅調な動きが続く米国向けに加えて、中国向けでも底入れの兆しが見られていることなどから、今後も外需の増加が続く見込みである。


◆機械受注は、改善の動きが続いているものと判断できる。内閣府公表の7-9月期見通しでは、民需(除く船舶・電力)は前期比▲5.3%と2四半期ぶりの減少が見込まれているが、この数字は7月~9月にそれぞれ前月比▲3.3%の減少で達成できるため、達成の可能性は高い。また、7月~9月にそれぞれ前月比▲0.6%の減少で推移した場合、2四半期連続の増加となる。大和総研では、7-9月期の機械受注は2四半期連続の増加となる可能性が高いとみている。

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