サマリー
◆2013年4月の機械受注では、国内設備投資の先行指標である民需(船舶・電力を除く)が、前月比▲8.8%と3ヶ月ぶりのマイナスとなり、市場コンセンサス(同▲8.1%)を下回った。
◆需要者別の内訳を見ると、製造業は前月比▲7.3%と3ヶ月ぶりの減少、非製造業(船舶・電力を除く)も前月比▲6.0%と3ヶ月ぶりの減少となった。前月からの反動減の影響はあるものの、「電気機械」や「建設業」など堅調に推移する業種もあり、反動減を除けば全体として良好な結果であった。
◆外需は前月比▲19.9%と3ヶ月ぶりに減少した。前月の大幅増(前月比+52.1%)に比べれば減少幅は小さく、受注金額の水準は高まっている。機械受注の外需は緩やかに増加傾向にあるとみている。
◆内閣府公表の4-6月期見通しでは、民需(除く船舶・電力)は前期比▲1.5%と5四半期連続の減少が見込まれているが、これは5月、6月にそれぞれ前月比▲2.2%ずつの減少で達成できる数字であり、ハードルは高くない。大和総研では、4-6月期の機械受注は5四半期ぶりの増加に転じる可能性が高いとみている。さらに、円安による輸出増加の動きが今後本格化してくるとみられるため、製造業を中心に企業の設備投資スタンスは改善が続くだろう。非製造業でも、IT投資を中心に増加が見込まれており、2013年半ば以降設備投資は増加する公算が大きい。
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