3月機械受注

製造業の増加見通しは設備投資増加の兆しか?

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2013年05月17日

  • 齋藤 勉

サマリー

◆2013年3月の機械受注では、国内設備投資の先行指標である民需(船舶・電力を除く)は、前月比+14.2%と2ヶ月連続のプラスとなり、市場コンセンサス(同+3.5%)を大幅に上回った。


◆需要者別の内訳を見ると、製造業は前月比+13.3%と2ヶ月連続の増加、非製造業(船舶・電力を除く)は前月比+14.3%と2ヶ月連続の増加となった。加工組立業種からの受注が増加していることや、公共事業の増加を背景として建設業からの受注の増加が続いていることなどが、全体を押し上げている。


◆外需は前月比+52.1%と2ヶ月連続で増加した。大型受注による影響が相当程度あると考えられるため、今後の動向を注視する必要があるものの、機械受注の外需は緩やかな増加傾向にあるとみている。


◆内閣府公表の4-6月期見通しでは、民需(除く船舶・電力)は前期比▲1.5%と5四半期連続の減少が見込まれている。ただし、製造業では前期比+0.8%と7四半期ぶりの増加が見込まれており、輸出企業を中心に徐々に企業の設備投資スタンスが改善し始めているとみられる。輸出の増加や企業収益の改善、内需の堅調な回復など、設備投資増加に向けた環境はすでに整い始めており、今後も内需・外需ともに堅調な回復が予想される。2013年半ば以降、設備投資は増加傾向に向かうとみている。

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