サマリー
◆3月の完全失業率(季節調整値)は4.1%となり、前月から0.2%pt改善した。失業率は前月から改善したものの、その要因は主として非労働力人口の増加による。有効求人倍率(季節調整値)は0.86倍となり前月から+0.01pt改善した。
◆就業者数(季節調整値)は、前月差▲1万人と3ヶ月ぶりの減少となった。業種別に見ると、足下での生産の回復を受けて、製造業の就業者数は前月差+14万人となった。建設業は前月差+5万人の増加、医療・福祉は前月差▲2万人と減少した。先月に引き続き製造業と建設業での就業者数増加が全体を下支えする格好となった。
◆先行きについては、就業者数の増加基調が継続することで、雇用環境は改善が続く見通しである。製造業については、足下で上向いている生産の影響を受け、徐々に雇用環境が改善すると見込んでいる。加えて、足下で消費が堅調であることから、関連する卸売業・小売業といった業種でも就業者数の増加が期待される。さらに、補正予算の執行に伴う公共投資の増加も雇用環境を支える要因となろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
日本が取り組むべきは「現役期」の格差是正
給付付き税額控除と所得税改革などで貧困層を支えよ
2025年08月25日
-
2025年7月全国消費者物価
単月で見れば弱めの結果も上昇基調は引き続き強い
2025年08月22日
-
2025年7月貿易統計
トランプ関税や半導体関連財の需要一服で輸出金額は3カ月連続の減少
2025年08月20日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
2025年度の最低賃金は1,100円超へ
6%程度の引き上げが目安か/欧州型目標の扱いや地方での議論も注目
2025年07月16日
-
のれんの償却・非償却に関する議論の展望
2025年07月07日
-
日本経済見通し:2025年7月
25年の賃上げは「広がり」の面でも改善/最低賃金の目安は6%程度か
2025年07月22日
-
対日相互関税率は15%で決着へ-実質GDPへの影響は短期で▲0.5%、中期で▲1.2%-
相互関税以外の関税措置も含めると実質GDPは中期で3.2%減少
2025年07月23日
-
新たな相互関税率の適用で日本の実質GDPは短期で0.8%、中期で1.9%減少
相互関税以外の関税措置も含めると実質GDPは中期で3.7%減少
2025年07月08日
2025年度の最低賃金は1,100円超へ
6%程度の引き上げが目安か/欧州型目標の扱いや地方での議論も注目
2025年07月16日
のれんの償却・非償却に関する議論の展望
2025年07月07日
日本経済見通し:2025年7月
25年の賃上げは「広がり」の面でも改善/最低賃金の目安は6%程度か
2025年07月22日
対日相互関税率は15%で決着へ-実質GDPへの影響は短期で▲0.5%、中期で▲1.2%-
相互関税以外の関税措置も含めると実質GDPは中期で3.2%減少
2025年07月23日
新たな相互関税率の適用で日本の実質GDPは短期で0.8%、中期で1.9%減少
相互関税以外の関税措置も含めると実質GDPは中期で3.7%減少
2025年07月08日