5月雇用統計~緩やかな改善が続く

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2012年06月29日

  • 齋藤 勉

サマリー

雇用環境は緩やかな改善が続く: 2012年5月の完全失業率(季節調整値)は4.4%となり、前月から0.2%pt改善した。ただし、労働需給のミスマッチから、失業率はある程度上振れしているとみられ、また非労働力人口も増加しているなど、数字ほど内容はよくない。また、有効求人倍率は0.81倍と、前月から0.02pt改善した。新規求人倍率も前月から0.07pt改善しており、総じて見れば、雇用環境は緩やかに改善傾向にあると言えるだろう。

雇用環境は先行き改善を見込む: 先行きについても、雇用環境の改善は続くと考えている。復興需要の本格化と企業業績の改善傾向に伴い、所定外労働時間や所定外給与の増加が続いている。所得環境の改善は個人消費の増加を下支えしており、底堅い内需の動きに支えられて、雇用環境はさらに改善が続くと考えている。ただし、外需の下振れリスクには注意が必要である。

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