12月機械受注~一進一退の動き

短期的な鈍化の可能性も孕んでいるが、今後は回復軌道へ戻る見通し

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2012年02月09日

サマリー

【概況】前月からの反動でマイナス:12月の機械受注統計は、前月からの反動もあり全体的にマイナスに転じた。国内の機械設備投資の先行指標である民需(船舶・電力を除く)は、前月比▲7.1%と2ヶ月ぶりのマイナスとなり、市場コンセンサス(同▲5.0%)を下回った。3ヶ月移動平均でも前月比▲0.2%と4ヶ月連続マイナスとなっている。均してみれば、「一進一退」の動きといえよう。

【受注の主要内訳】製造業、非製造業ともにマイナス:需要者別では、製造業が前月比▲7.1%、非製造業(船舶・電力を除く)は同▲6.0%となり、両者とも前月から大きく落ち込んだ。前月からの反動で、「電気機械」や「情報通信機械」が大きくマイナスとなったほか、欧州ソブリンリスクをきっかけとした新興国経済の減速を背景に「一般機械」も落ち込んだ。非製造業では、建設業も前月比▲2.7%とわずかながら落ち込んだが、復興需要の動向を見極めるため、今後も注目したい。

【今後の見通し】1-3月期は前期比+2.3%と増加の見通し:企業は、長期化する円高や海外経済の減速から、設備過剰感が減退する中でも、設備投資を控える姿勢を強めている。短期的には、設備投資に先行する民需が鈍化する可能性に、引き続き注視が必要となるだろう。しかし今後は、基調として、復興需要やエコカー補助金に支えられる形で、民需(船舶・電力を除く)は回復軌道へ戻ると考えられる。実際、2012年1-3月期の見通しは前期比+2.3%と上昇が見込まれており、緩やかながらも民需の回復を展望することができるだろう。

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