2018年03月15日
サマリー
◆春の訪れとともに、2018年株主総会シーズンが始まりつつある。2017年株主総会シーズンはスチュワードシップ・コード(以下SSコード)の改訂に伴う、国内機関投資家の議決権行使の個別開示制度がスタートし、それに伴い各主要国内機関投資家の議決権行使基準が厳格化されたことは記憶に新しい。
◆2018年株主総会シーズンの注目点は「投資家と企業の対話ガイドラインの策定(以下、対話ガイドライン)」及び「コーポレートガバナンス・コード(以下CGコード)の改訂」である。対話ガイドラインでは政策保有株式の縮減に向けた取組み等の明確化を求める等、より踏み込んだ対応を企業に求めている。また、CGコード改訂については、一部報道によれば、執筆時点で、「独立社外取締役比率3分の1以上」や「女性取締役の選任」を求めるとしている。企業が取締役会の構成等を考えるうえで大きな影響が出てくると考えられる。中長期的な経営戦略を踏まえたコーポレートガバナンス体制の構築が従来以上に重要性を増してくると考えている。
◆機関投資家の動向としては、国内主要機関投資家を中心に、議決権行使基準の厳格化の動きが見られる。株主利益に反する議案については昨年以上に反対票が増加すると考えられる。特に買収防衛策に関しては、議決権行使基準を一層厳格化する動きも見られる。引き続き、事業会社に於いては、買収防衛策を「非継続(廃止)」する動きが続くと見られる。
◆また、昨年以降、ESGに関する話題も衆目を集めている。GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が昨年7月以降にESG投資に本格的に乗り出したことが影響している。従来の「企業の社会的責任」といったCSR活動だけでなく、ESG要素を踏まえた企業価値の持続的な向上の視点で機関投資家との対話が求められており、今一度、自社の事業活動の社会における役割等を整理する良い機会となろう。
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