2022年06月07日
サマリー
◆昨今、人的資本という言葉に注目が集まっている。本レポートは、統合報告書における人的資本の開示について検討中の企業担当者に向けて、政府の動向や統合報告書の好事例を整理したものである。
◆統合報告書で人的資本について開示する際は、「人材版伊藤レポート2.0」に代表される「政府が推進する方向性」を理解した上で開示内容を検討する必要があるだろう。統合報告書での開示情報をもとに投資家との対話が行われることを考えると、資本市場や政府が、企業に対して何を求めているのかという本質の理解は避けて通れない。現状、人的資本の議論は複数の省庁でなされ、情報が一覧で整理されていないため、本レポートでは各省庁での会合等を一覧で整理した。
◆統合報告書の具体的な開示例については、年金積立金管理運用独立行政法人 (GPIF)や経済産業省で好事例として取り上げられる記載を中心に、「人材版伊藤レポート2.0」等の視点をふまえ解説する。自社の人材戦略や開示について取り入れられるヒントがないか、参考にして頂きたい。
◆政府の方針により、統合報告書を中心に急ピッチで人的資本の開示が求められているが、開示の真の目的は、株主との建設的な対話により企業価値を向上させることである。自社の人的資本戦略を根本から見直す好機とすべく、財務情報と非財務情報を有機的にステークホルダーへ訴求できる「統合報告書」の作成に取り組んでみてはいかがだろうか。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
非財務情報は企業価値に寄与するか
非財務情報(人的資本・ガバナンス)を用いた企業価値への影響に係る定量的検証
2026年04月03日
-
M&Aによる人事制度統合検討の実務ポイント
職能資格制度における実務例を中心に
2026年03月31日
-
中小企業は退職金制度を導入すべきか
民間企業における退職給付制度の状況等に関する調査研究報告書より
2026年03月30日
関連のサービス
最新のレポート・コラム
-
消費データブック(2026/4/3号)
個社データ・業界統計・JCB消費NOWから消費動向を先取り
2026年04月03日
-
英国でもESG投資と受託者責任の関係は混迷
年金基金のESG投資に関するガイダンス策定を定める法案が否決
2026年04月03日
-
いまさら人には聞けない 大量保有報告(5%ルール)のQ&A 【改訂版】
2024年金商法等改正法(2026年5月1日適用開始)を反映
2026年04月03日
-
非財務情報は企業価値に寄与するか
非財務情報(人的資本・ガバナンス)を用いた企業価値への影響に係る定量的検証
2026年04月03日
-
生成AI時代の仕事を読む「時間差」の視点
2026年04月03日

