サマリー
◆シェアリングエコノミーは人々の意識が「所有から利用へ」と変化する中で普及しているため既存ビジネスへ大きなインパクトを与えると考えられる。従来、事業者でなかった者が「提供者」として事業に参入できるようになることから、潜在的には多くの既存ビジネスが影響を受ける可能性があるためである。中長期的には、地域金融機関の顧客である地元の産業に変容をもたらすこともあり得よう。
◆地方創生における地域の課題として挙げられるのが、①仕事の確保、②女性活躍、③観光振興、④移動手段の確保などである。実は、これらの課題解消とシェアリングエコノミーは相性がよい。シェアリングエコノミーは既に人々が持っている資産やスキルを相互に利用し合う「助け合い」で成り立っており、「共助」のしくみに合致しやすいためである。
◆金融機関のシェア事業者への関与という意味で、近年のもので言えば、池田泉州銀行系のファンドがakippa株式会社へ投資した事例がある。また、提供者支援につなげる事例としては、西武信用金庫や秋田銀行が顧客支援に向けてスペースマーケットと提携した例もある。
◆近年では行政が地域振興等でシェア事業者と連携する動きが見られている。こうした中で、地域金融機関としては地域においてどのような役割がふさわしいのであろうか。地域の社会貢献に関するところはシェア事業者に任せるのか、あるいは協働する中でシェアリングエコノミーのしくみを活用すべきなのであろうか。いずれにせよ、シェアリングエコノミーに対しどう向き合うかについては喫緊の課題と言えよう。
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