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シェアリングエコノミーにおける消費者保護の視点

シェア事業者の信用と提供者・利用者のリテラシーの向上

2019年01月11日

経済調査部 主任研究員 市川 拓也

サマリー

◆シェアリングエコノミーの普及を阻害するものとして、トラブルへの不安がある。実際に相談事例として、商品購入者からは返品ができない、商品が届かないといった事例、民泊で予約した物件が存在しない、オーナーと連絡がとれないといった事例が挙げられており、未経験者が不安を抱くのもやむを得ない部分がある。

◆シェアリングエコノミーにおける質の担保は、基本的には相互評価によってなされ、過去の取引での評価が低ければ、この段階で取引を中止することができる。しかし、完全にトラブルを回避できる方法はなく、シェア事業者が相談窓口を設置し適切に仲立ちをすることが重要であり、事後の保証として保険も大きな役割を果たす。

◆トラブル回避のためにはシェア事業者の対応が鍵を握ることは明らかであるが、どのシェア事業者を信用してよいかという点は残る。シェアリングエコノミー協会では、シェア事業者の認証を行っており、提供者・利用者にとって信用の目安となる。またシェリングエコノミーの国際標準化が日本主導で進められているといった動きも見られる。

◆今後の日本が安全・安心を損なわずにシェアリングエコノミーの普及を図るには、提供者・利用者が安全なシェア事業者を見分けられるような制度づくりに加え、提供者・利用者自身が賢く利活用できるようリテラシーの向上を図ることが重要なポイントとなってこよう。

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