サマリー
◆2016年度の政令指定都市の財務状況を見ると、児童福祉費等の扶助費の増加等によって、民間企業の償却前経常利益に相当する「経常収支」が前年度を下回った。償還が進み実質債務の水準は年々低くなっているものの、収支状況では目立った改善が見られず、財務状況は一進一退の様相を呈している。手元現金、積立金等の残高も以前に比べれば改善しているがリスクバッファとしてなお積み増す余地があると考えられる。もっとも、政令指定都市は団体ごとに財務状況のばらつきが大きく、財務状況が良好な団体とそうでない団体との差が大きい点に留意が必要である。
◆2008年度に比べた積立金等の増加幅を大きい順に並べた場合、政令指定都市が上位に散見されることから、わが国地方公共団体の基金積み上がり問題に対する影響が大きいように思われる。しかし、それも団体規模が大きいからというのが実態で、もともとの財政規模に比べれば必ずしも十分な積立水準とは言えない点に注意が必要である。
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