サマリー
◆本レポートでは平成が始まる直前の1988年から直近の2017年までの間(以下、平成の間)、家計が負担する税・社会保険料がどのように変化してきたのか家計調査などをもとに振り返る。
◆「二人以上の勤労者世帯」(全国平均)が負担する税・社会保険料の勤め先収入に占める割合(以下、税・社会保険料負担率)は、平成の間に20.6%から25.7%に上昇した。その上昇幅5.1%ptのうちの4.2%ptは直近10年間(2007年~2017年)に生じている。また、上昇幅5.1%ptのうち4.7%ptは社会保険料負担の増加によるものであり、平成の間の家計負担増は、ほぼ社会保険料の増加によってもたらされたものと言える。
◆所得階級別の税・社会保険料負担率の変化を見ると、平成の間の上昇幅はより所得の低いグループほど大きかった。これは、直接税負担率が所得の高いグループで低下したが所得の低いグループでは上昇していたこと、および間接税負担率の上昇幅が所得の低いグループほど大きかったことによる。1988年時点ではある程度あった最下位グループと中位グループの税・社会保険料負担率の差が2017年時点ではほぼなくなっている。
※ 本レポートは、朝日新聞「平成経済第4部 老いる国 縮む社会」(2018年6月3日付朝刊1面・4面)に提供した試算をもとに再構成したものです。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
賃上げは増税・物価上昇に追いついてきたか
モデル世帯の実質可処分所得の試算(2011年~2017年実績)
2018年03月28日
-
金融所得、税率引上げ検討?
金融所得税率引上げは、富裕層課税強化にみせかけた大衆増税
2018年03月02日
-
2018年度税制改正で所得税はどう変わるか
平成30年度税制改正大綱解説⑤-所得税編
2018年01月26日
-
消費税増税等の家計への影響試算(2017年10月版)<訂正版>
2011年から2020年までの家計の実質可処分所得の推移を試算
2017年10月12日
同じカテゴリの最新レポート
-
教育資金負担を支える子ども支援口座制度
台湾でも新たな子ども支援口座の構想が浮上
2026年07月06日
-
2012~2025年の家計実質可処分所得の推計
名目賃金増で各年代とも実質可処分所得が増加トレンド入りか
2026年06月15日
-
2027年1月開始 「こどもNISA」の概要
中学生以降は教育費・生活費目的の非課税払出しが可能
2026年05月26日
最新のレポート・コラム
-
2025年度の個人向け社債市場の動向
発行額は過去最高に。今後は発行体の裾野が広がるかが注目点
2026年07月10日
-
外為法審査による買収案件中止とその示唆
外為法に基づく投資審査制度と判断のポイント
2026年07月10日
-
26年度最低賃金改定のポイント①
高市政権はより緩慢な引上げを容認/改定内容への説明責任が焦点
2026年07月09日
-
米国:AI関連投資の持続性を左右する3つの要因
①ハイパースケーラーの収益化志向、②「循環資金」が内包するリスク、③レバレッジ型ETFによる変動拡大
2026年07月09日
-
実務手引き「社債発行のガイドブック」— 社債発行への入り口
2026年07月10日
よく読まれているリサーチレポート
-
中国経済見通し:泥沼化する不動産不況
低迷する内需。財政出動・さらなる金融緩和への期待が高まる
2026年06月22日
-
ナフサ問題がもたらす日本経済の不安要素
物価上昇は避けられず、供給不足が生じればさらなる経済下押しも
2026年06月15日
-
第229回日本経済予測(改訂版)
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年06月08日
-
「成長投資ガイダンス」の解釈とその活用法
資本コストを上回る資本収益性の確保は価値創造(EP)の前提条件
2026年06月17日
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
中国経済見通し:泥沼化する不動産不況
低迷する内需。財政出動・さらなる金融緩和への期待が高まる
2026年06月22日
ナフサ問題がもたらす日本経済の不安要素
物価上昇は避けられず、供給不足が生じればさらなる経済下押しも
2026年06月15日
第229回日本経済予測(改訂版)
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年06月08日
「成長投資ガイダンス」の解釈とその活用法
資本コストを上回る資本収益性の確保は価値創造(EP)の前提条件
2026年06月17日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日

