教育資金の一括贈与非課税措置の解説2

法令・告示等に基づいた解説と、活用法・政策効果の考察

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2013年04月17日

サマリー

◆「所得税法等の一部を改正する法律」が可決・成立し、関連政省令等が公布された。本稿では、法令・告示等に基づき、教育資金の一括贈与非課税措置について解説する。


◆法令・告示等により、「教育資金」の範囲が明示された。「学校等への支払額」には、入学金・授業料だけでなく、施設整備費、学用品費、修学旅行費、学校給食費など教育に伴って必要な費用などが含まれる。ただし、これらに該当する費用でも業者等に支払う場合は「学校等以外への支払額」とされる。


◆「学校等以外への支払額」(教育資金支出額にカウントできるのは上限500万円以内)には、教育・スポーツ・文化芸術活動・教養の向上のための活動の月謝などのほか、これらの指導で使用する物品の購入費についても、指導を行う者を通じて購入する場合は含まれる。


◆法令・告示等に示された「教育資金」に当てはまるものを推計すると、幼稚園から大学まで私立学校に通うとすると、概ね上限の1,500万円を使い切るものと考えられる。

訂正がありましたので、ご案内致します。

<訂正箇所> 15ページ 3-4. 第1段落
<訂正内容>

  1. 予備校や習い事などで使用する物品の費用は、指導を行う者を通じて購入するもの(指導を行う者の名で領収書が出るもの)については「学校等への支払額」として「教育資金」に含めることができるが、自ら購入したものについては「教育資金」に含めることができない。
  2. 予備校や習い事などで使用する物品の費用は、指導を行う者を通じて購入するもの(指導を行う者の名で領収書が出るもの)については「学校等以外への支払額」として「教育資金」に含めることができる(500万円以内の制限あり)が、自ら購入したものについては「教育資金」に含めることができない。

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