2024年11月06日
サマリー
◆2024年9月26日、「顧客本位の業務運営に関する原則」(改訂版)が公表された。かねて課題があると指摘されていたプロダクトガバナンスについて、補充原則が新たに盛り込まれている。
◆同補充原則は、①基本理念、②体制整備、③金融商品の組成時の対応、④金融商品の組成後の対応、⑤顧客に対する分かりやすい情報提供から構成されている。
◆同補充原則の策定に当たっては、MiFID IIなどで規定されている欧州のプロダクトガバナンスに関する規制が参考にされている。本稿では、先行事例として欧州のプロダクトガバナンスの規制・実務や金融審議会での議論の内容、金融庁のパブリックコメントへの回答などを踏まえて「顧客本位の業務運営に関する原則」の改訂内容を解説する。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
市場制度WG報告書 プロダクトガバナンスの確立
顧客本位原則改訂、T+1化、クラウドファンディングなど
2024年07月05日
-
顧客本位の業務運営に関する原則の公表
フィデューシャリー・デューティーのプリンシプル
2017年05月17日
-
金融審議会市場制度WGの第二次中間整理
市場インフラの機能強化、スタートアップ企業等への円滑な資金供給等について提言
2022年12月23日
-
顧客本位タスクフォースの中間報告
最善利益義務、デジタル技術の情報提供への活用、認定アドバイザー、金融リテラシー、プロダクトガバナンスの確保
2022年12月14日
-
資産運用タスクフォースの報告書
資産運用会社の高度化、アセットオーナー、運用対象の多様化など
2023年12月15日
同じカテゴリの最新レポート
-
株主優待設計の際に考慮すべき法的論点
配当とみなされないようにした上で、株主平等原則に配慮した設計を
2025年06月17日
-
英国スチュワードシップ・コードの簡素化
機関投資家のコード対応における負担を軽減、開示事項の削減
2025年06月16日
-
議決権行使助言業者規制を明確化:英FRC
スチュワードシップ・コード改訂で助言業者向け条項を新設
2025年06月10日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
日本経済見通し:2025年4月
足元の「トランプ関税」の動きを踏まえ、実質GDP見通しなどを改訂
2025年04月23日
-
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
-
信用リスク・アセットの算出手法の見直し(確定版)
国際行等は24年3月期、内部モデルを用いない国内行は25年3月期から適用
2022年07月04日
-
「反DEI」にいかに立ち向かうか
米国における「DEIバックラッシュ」の展開と日本企業への示唆
2025年05月13日
-
中国:関税115%引き下げ、後は厳しい交渉へ
追加関税による実質GDP押し下げ幅は2.91%→1.10%に縮小
2025年05月13日
日本経済見通し:2025年4月
足元の「トランプ関税」の動きを踏まえ、実質GDP見通しなどを改訂
2025年04月23日
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
信用リスク・アセットの算出手法の見直し(確定版)
国際行等は24年3月期、内部モデルを用いない国内行は25年3月期から適用
2022年07月04日
「反DEI」にいかに立ち向かうか
米国における「DEIバックラッシュ」の展開と日本企業への示唆
2025年05月13日
中国:関税115%引き下げ、後は厳しい交渉へ
追加関税による実質GDP押し下げ幅は2.91%→1.10%に縮小
2025年05月13日