米国の雇用改善の実力はこの程度か

8月の雇用統計:特殊要因はあるものの弱い改善

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2012年09月10日

  • 笠原 滝平

サマリー

◆8月の非農業雇用者数は前月差9.6万人増となり、前月を下回り、市場予想にも届かなかった。特殊要因による下押し圧力を考慮してもサービス業の増加ペースが鈍化していることなど弱い内容であった。

◆失業率は8.1%と前月から0.2%pt低下するも、低下の主因は労働市場からの退出による非労働力人口の増加であった。

◆足下の雇用の改善ペースは、失業率を低下させるほどの速さではないため、9月12日~13日に開催予定のFOMCでは追加的な金融緩和策の発表が期待される。

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