サマリー
◆財政問題などの先行き不透明感を背景とした企業マインドの悪化は、実際に企業活動の鈍化へと波及し始めた可能性がある。業種別動向などでは、自動車関連部門の浮沈などに留意すべきだろう。先行きに楽観的な見方もあるが、販売価格の上昇期待は企業部門にインフレ圧力が滞留し始めた可能性を示唆する。
◆個人消費は底堅いが、株高などに支えられている側面を踏まえると、雇用・所得環境の改善がなければ、持続的な回復に至ることは容易ではないだろう。改善が続く住宅市場は明るい材料である。QE3によって銀行の貸出態度が改善すれば、資金需要が明確な住宅ローンの利用可能性が高まり、住宅市場はさらに改善することとなるだろう。
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