サマリー
◆背景としては、成長を抑制するとみられる内外の障害が取り払われる兆しがないために、大きく上ブレするというシナリオが描けないことが挙げられる。対外的には、Fedが著しい下ブレリスクに挙げる欧州の債務問題がある。ギリシャからイタリア、スペインなどに危機が伝播する動きがみられ、不安定な状況は改善よりも悪化しているかもしれない。国内的には、10月の小売売上や企業の生産活動は予想を上回り、10-12月期は堅調な滑り出しといえよう。ただ、消費の裏付けとなる所得は伸び悩んでおり、消費の強さの持続性に対する懸念は払拭できていない。金融政策は限られたなかで新たな追加措置を実施中だが、財政政策は膠着状態。時間だけが過ぎている。
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