サマリー
◆2022年7-9月期のGDP1次速報の公表を受け、経済見通しを改訂した。メインシナリオにおける実質GDP成長率は2022年度で+2.2%、2023年度で+1.6%と見込む。インバウンド(訪日外客)を含む国内消費の回復、半導体不足の解消による自動車の挽回生産、緩和的な財政・金融政策が景気を下支えすることで、世界経済が減速する中でもプラス成長が続くだろう。国内のインフレは「コストプッシュ型」の要素が依然として強いが、2023年春闘で大幅な賃上げが実現すれば、金融政策の出口戦略に関する議論が活発化するだろう。
◆政府の総合経済対策は実質GDPを7.0兆円程度押し上げると想定している。目玉であるエネルギー対策の効果について、政府が示す「標準的な世帯」はマクロで見た平均的な世帯ではなく、実際の負担軽減額は多くの世帯で標準世帯のそれを下回る可能性がある。エネルギー輸入国である日本は、化石燃料の使用量の削減こそが課題だ。家計貯蓄は新型コロナウイルス感染拡大後に大幅に積み上がっており、高所得世帯で顕著である。また、多くの業種で企業業績が好調であることに鑑みれば、負担軽減は低所得の家庭や一部の企業に重点化すべきだ。
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