消費データブック(2021/12/20号)

個社データ・業界統計・POSデータで足元の消費動向を先取り

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2021年12月20日

  • 鈴木 雄大郎

サマリー

◆12月前半の消費は11月から小幅に持ち直したとみられる。財消費は伸び悩んだものの、サービス消費が全体を牽引した可能性が高い。小売店・娯楽施設の人出は8月を底に回復基調が継続し、全国平均ではおおむねコロナショック前の水準を回復した。これと連動する傾向にある外食・旅行・娯楽関連の消費も11月から増加したとみている。

◆【小売関連】12月前半の大手百貨店の既存店売上高の伸び率は2019年同期比で4~11%程度のマイナスとなった。伸び率は11月と比べ小幅に低下したものの、コロナショック前と比較すると減少率は限定的であった。スーパーマーケットの売上高は前月平均比▲0.2%、大手家電量販店では冷蔵庫やテレビの販売が振るわず同▲1.6%、ホームセンターも同▲0.9%となった。ドラッグストア(同▲1.5%)も新型コロナウイルス感染症の感染状況が落ち着いたことから医薬品などが減少した。他方、コンビニエンスストアは同+0.5%となった。

◆【サービス関連】11月の新幹線輸送量は2019年同期比で3~5割減と10月から持ち直した。感染状況が落ち着いたことで、県をまたぐ移動も回復傾向にある。11月の旅客機の輸送量も国内線は2019年同月比4~5割減程度と10月からマイナス幅が縮小した。年末年始の運航計画はおおむねコロナショック前と同程度を予定しており、需要の回復が見込まれている。

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