サマリー
◆9月の生産指数は前月比▲1.1%と2ヶ月ぶりに低下し、コンセンサス(同▲0.3%)も下回った。9月は、台風21号や北海道胆振東部地震の影響が一部見られる。関西国際空港の閉鎖などの影響によって輸出が減少していることに加え、欧州の自動車など外需自体も弱かったことから、生産が手控えられた可能性もある。先行きを製造工業生産予測調査で見ると、10月:同+6.0%、11月:同▲0.8%となっている。なお、10月の先行き試算値(生産計画のバイアスを補正した値)は同+0.9%である。
◆業種別では、輸送機械工業やはん用・生産用・業務用機械工業などが低下した。品目別では普通乗用車、フラットパネル・ディスプレイ製造装置などが低下に寄与した。輸送機械工業では、北海道胆振東部地震によって操業が停止した工場があり、生産に影響した可能性がある。外需に関しては、9月はEUで自動車燃費基準の変更があり、8月の駆け込み需要の反動で新車登録台数が激減したことから、輸出も減少した。はん用・生産用・業務用機械工業は、機械受注統計を見ると受注は好調である一方、足下では生産・出荷の上昇ペースがピークアウトしつつある。
◆9月の出荷指数と在庫指数を見ると、出荷は前月比▲3.0%と大きく低下した一方、在庫は同+2.3%と上昇した。しかし、出荷の低下に寄与した業種を見ると輸送機械工業(同▲4.7%)、鉄鋼業(同▲8.8%)など台風や地震の影響で出荷が滞った業種である。災害は一時的な要因であるが、トレンドとしても出荷指数はピークアウトしつつある。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
2025年11月雇用統計
失業者数が減少し、雇用環境の改善が進む
2025年12月26日
-
2025年11月鉱工業生産
自動車の減産などが押し下げ要因/当面の間は軟調な推移を見込む
2025年12月26日
-
トランプ関税の影響緩和に作用した企業対応
自動車は関税負担吸収で他企業への波及回避/機械は価格転嫁
2025年12月19日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
日本経済見通し:2025年10月
高市・自維連立政権の下で経済成長は加速するか
2025年10月22日
-
非財務情報と企業価値の連関をいかに示すか
定量分析の事例調査で明らかになった課題と今後の期待
2025年11月20日
-
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
-
第227回日本経済予測
高市新政権が掲げる「強い経済」、実現の鍵は?①実質賃金引き上げ、②給付付き税額控除の在り方、を検証
2025年11月21日
-
グラス・ルイスの議決権行使助言が大変化
標準的な助言基準を廃し、顧客ごとのカスタマイズを徹底
2025年10月31日
日本経済見通し:2025年10月
高市・自維連立政権の下で経済成長は加速するか
2025年10月22日
非財務情報と企業価値の連関をいかに示すか
定量分析の事例調査で明らかになった課題と今後の期待
2025年11月20日
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
第227回日本経済予測
高市新政権が掲げる「強い経済」、実現の鍵は?①実質賃金引き上げ、②給付付き税額控除の在り方、を検証
2025年11月21日
グラス・ルイスの議決権行使助言が大変化
標準的な助言基準を廃し、顧客ごとのカスタマイズを徹底
2025年10月31日

