サマリー
◆2018年2月の貿易統計によると、輸出金額は前年比+1.8%(市場コンセンサス:同+1.4%)と前月(同+12.3%)からプラス幅が大幅に縮小した。中国向け輸出金額を1月・2月通算で見ると、同+7.5%とプラスを維持しているが、2017年1月以来の前年比一桁増となっており、春節の影響を均しても力強さにかける内容であった。
◆輸出数量(大和総研による季節調整値)は前月比▲4.4%と2ヶ月ぶりに減少した。地域別に見ると、全体を押し下げたのはアジア向け(同▲6.5%)とEU向け(同▲4.3%)輸出だった。一方、押し上げ要因となったのは米国向け輸出(同+5.8%)であった。また、数量についても中国向け輸出を1月・2月通算で見ると、前年比+3.6%と2017年2月~12月まで継続した二桁増からは鈍化しており、数量においても弱さが見られる結果となった。
◆先行きの輸出数量について、海外経済が底堅い成長を続ける中、緩やかな増加基調を維持するとみている。中国経済については、景気減速要因が多いものの、米国、欧州経済の堅調さが、輸出数量の押し上げ要因となるだろう。注意点としては、鉄鋼とアルミニウムの輸入制限措置など米国の保護主義的な志向が顕在化している点が気がかりだ。制限措置の適用除外などについて複数国と交渉中との報道もあり、今後の動向を注視したい。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
2026年1月全国消費者物価
エネルギー価格や食料品価格などの伸び率縮小がコアCPIを押し下げ
2026年02月20日
-
2025年12月機械受注
大型案件による押し上げもあり、船電除く民需は大幅に増加
2026年02月19日
-
2026年1月貿易統計
米国関税の影響続くも、AI・データセンター需要が輸出をけん引
2026年02月18日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
中国によるレアアース・レアメタルの輸出規制は日本の実質GDPを1.3~3.2%下押し
供給制約により、自動車産業を中心に生産活動の低迷が懸念される
2025年12月05日
-
2026年の日本経済見通し
1%弱のプラス成長を見込むも外需下振れや円急落、金利高等に注意
2025年12月23日
-
2026年度税制改正大綱解説
給付付き税額控除導入を含めた所得税の抜本的改革が必要
2025年12月25日
-
中国経済:2025年の回顧と2026年の見通し
不動産不況の継続と消費財購入補助金政策の反動で景気減速へ
2025年12月23日
-
「飲食料品の消費税ゼロ」の経済効果
世帯あたり年8.8万円の負担軽減になり個人消費を0.5兆円押し上げ
2026年01月20日
中国によるレアアース・レアメタルの輸出規制は日本の実質GDPを1.3~3.2%下押し
供給制約により、自動車産業を中心に生産活動の低迷が懸念される
2025年12月05日
2026年の日本経済見通し
1%弱のプラス成長を見込むも外需下振れや円急落、金利高等に注意
2025年12月23日
2026年度税制改正大綱解説
給付付き税額控除導入を含めた所得税の抜本的改革が必要
2025年12月25日
中国経済:2025年の回顧と2026年の見通し
不動産不況の継続と消費財購入補助金政策の反動で景気減速へ
2025年12月23日
「飲食料品の消費税ゼロ」の経済効果
世帯あたり年8.8万円の負担軽減になり個人消費を0.5兆円押し上げ
2026年01月20日

