サマリー
◆2016年8月の企業関連の指標を見ると、鉱工業生産指数が前月比+1.3%と2ヶ月ぶりの上昇となったが、出荷が減少し、在庫が小幅ながら増加する形での増産であり、必ずしもポジティブな結果とは言えない。機械受注(船舶・電力を除く民需)は同▲2.2%と3ヶ月ぶりに減少した。製造業・非製造業ともに3ヶ月ぶりに減少したものの、均してみれば、足下の機械受注は底堅く推移していると判断できる。
◆2016年8月の家計関連の指標を見ると、実質消費支出は前月比▲3.7%と2ヶ月ぶりに減少した。このところ緩やかな拡大基調にあった個人消費に弱含みの兆しが出てきたようだ。また、完全失業率(季節調整値)は前月から0.1%pt上昇し3.1%、有効求人倍率(季節調整値)は前月から横ばいの1.37倍であった。労働需給に関しては引き続きタイトな状況にあると言えるだろう。
◆今後発表される経済指標では、11月14日発表の7-9月期GDP(一次速報)に注目したい。7・8月の基礎統計に基づけば、7-9月期の実質GDP成長率(前期比)は底堅く推移する可能性がある。内訳について、特に個人消費や住宅投資、輸出の動向に注目している。個人消費が前期から減少するものの、住宅投資と輸出が下支えする形だ。ただし、9月消費支出の結果次第では、個人消費が一段と落ち込み、実質GDPを押し下げる可能性があり、注意が必要である。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
消費データブック(2026/6/3号)
個社データ・業界統計・JCB消費NOWから消費動向を先取り
2026年06月03日
-
国際比較でみる日本企業の行動変化
収益性の改善をもたらした2000年以降のコスト構造
2026年06月03日
-
2026年1-3月期法人企業統計と2次QE予測
設備投資が5年ぶりに減少/2次QEでGDPは下方修正へ
2026年06月01日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
コーポレートガバナンス・コードの改訂案が公表
本質的な取組みと丁寧なエクスプレインが期待される
2026年04月27日
-
第229回日本経済予測
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年05月25日
-
変革迫られる学校法人の資産運用
AOP対応は、少子化・インフレの荒波を乗り越えるための第一歩
2026年05月07日
-
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
コーポレートガバナンス・コードの改訂案が公表
本質的な取組みと丁寧なエクスプレインが期待される
2026年04月27日
第229回日本経済予測
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年05月25日
変革迫られる学校法人の資産運用
AOP対応は、少子化・インフレの荒波を乗り越えるための第一歩
2026年05月07日
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日

