10月消費統計

自動車消費金額が減少したものの、その他の項目は総じて好調

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2012年11月30日

  • 齋藤 勉

サマリー

◆実質消費支出は2ヶ月ぶりに前月比で増加:2012年10月の家計調査によると、実質消費支出は前年比▲0.1%と2ヶ月連続のマイナスとなった。季節調整値は前月比+0.6%と2ヶ月ぶりの増加、振れの大きい住居や自動車などを除いた実質消費支出(除く住居等)で見ても、同+2.0%と2ヶ月ぶりの増加となった。エコカー補助金終了の影響により、自動車消費金額は減少が大きいものの、その他の項目の消費金額は総じて増加している。供給側の統計である商業販売統計を見ても10月の小売金額は増加しており、10月の個人消費は内容としても良いものであったと評価している。

◆先行きは低調な推移を見込む:今冬の賞与は前年と比べて減少が予想されており、所得環境は弱含みが続く。また、年内は景気後退局面が続くとみており、消費者マインドも緩やかに悪化方向に向かう可能性がある。所得環境、消費者マインドの悪化を通じて、年内から年明けにかけて個人消費は低調な推移が続くだろう。

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