サマリー
◆実質消費支出は2ヶ月ぶりに前月比で増加:2012年10月の家計調査によると、実質消費支出は前年比▲0.1%と2ヶ月連続のマイナスとなった。季節調整値は前月比+0.6%と2ヶ月ぶりの増加、振れの大きい住居や自動車などを除いた実質消費支出(除く住居等)で見ても、同+2.0%と2ヶ月ぶりの増加となった。エコカー補助金終了の影響により、自動車消費金額は減少が大きいものの、その他の項目の消費金額は総じて増加している。供給側の統計である商業販売統計を見ても10月の小売金額は増加しており、10月の個人消費は内容としても良いものであったと評価している。
◆先行きは低調な推移を見込む:今冬の賞与は前年と比べて減少が予想されており、所得環境は弱含みが続く。また、年内は景気後退局面が続くとみており、消費者マインドも緩やかに悪化方向に向かう可能性がある。所得環境、消費者マインドの悪化を通じて、年内から年明けにかけて個人消費は低調な推移が続くだろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
2025年10月貿易統計
トランプ関税の悪影響が継続。今後は米中リスクにも警戒が必要
2025年11月21日
-
2025年10月全国消費者物価
サービス価格や耐久消費財価格の上昇が物価上昇率を押し上げ
2025年11月21日
-
中国の渡航自粛要請は日本の実質GDPを0.1~0.4%下押し
今後は対中輸出などへの波及に要注意
2025年11月21日

