サマリー
◆【概況】生産は2ヶ月連続のプラス : 2012年4月の生産は、これまでの回復基調に陰りが出始めたことを示唆する内容であった。生産指数の季節調整済み前月比は+0.2%と2ヶ月連続のプラスとなったが、小幅な伸びに留まり、市場コンセンサスを下回った。最近の生産指数は小刻みに振れながら推移しているため、基調を捉えるために3ヶ月移動平均で均してみると、4月は前月比▲0.0%とわずかながらも5ヶ月振りのマイナスとなった。
◆【業種別の動向】輸送機械が牽引 : 2012年4月の生産を業種別にみると、速報値が公表されている16業種中9業種の生産が拡大した。生産の拡大した業種で注目されるのは「輸送機械」である。ただし、「輸送機械」の生産予測調査では、5月が前月比▲13.6%、6月が同▲4.6%となる見込みが示されたように、エコカー補助金復活による押し上げ効果は一巡しつつある。
◆【今後の見通し】生産の先行きは底堅く推移 : 生産の先行きは、改善の続く国内需要や夏場の電力供給不安を見据えた短期的な在庫積み増しの動きが下支えとなり、底堅く推移すると考えている。前者については、東日本大震災に伴う復興需要の顕在化、自動車・住宅・太陽電池に対する政策支援策の効果が、生産に対してプラスへ作用する見通し。他方、エコカー補助金復活の効果が一巡しつつあることに加え、欧州債務問題の再燃に伴う海外経済の減速と円高進行など、生産の下振れリスクが高まっている点には留意が必要である。
◆【製造業の売上動向】1-3月期は4四半期振りのプラス転換 : 今回発表された鉱工業生産と企業物価指数の動向から判断すると、製造業の2012年1-3月期の売上高(財務省法人企業統計ベース、前年比)は4四半期振りのプラスと大きく改善する見込みである。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
消費データブック(2026/2/3号)
個社データ・業界統計・JCB消費NOWから消費動向を先取り
2026年02月03日
-
2025年12月鉱工業生産
半導体製造装置の減産などが押し下げ要因/軟調な推移が続く見込み
2026年01月30日
-
2025年10-12月期GDP(1次速報)予測~前期比年率+0.7%を予想
2四半期ぶりプラス成長も一時要因を除けば力強さを欠く内容か
2026年01月30日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
中国によるレアアース・レアメタルの輸出規制は日本の実質GDPを1.3~3.2%下押し
供給制約により、自動車産業を中心に生産活動の低迷が懸念される
2025年12月05日
-
2026年の日本経済見通し
1%弱のプラス成長を見込むも外需下振れや円急落、金利高等に注意
2025年12月23日
-
生成AIが描く日本の職業の明暗とその対応策
~AIと職業情報を活用した独自のビッグデータ分析~『大和総研調査季報』2024年春季号(Vol.54)掲載
2024年04月25日
-
中国経済:2025年の回顧と2026年の見通し
不動産不況の継続と消費財購入補助金政策の反動で景気減速へ
2025年12月23日
-
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日
中国によるレアアース・レアメタルの輸出規制は日本の実質GDPを1.3~3.2%下押し
供給制約により、自動車産業を中心に生産活動の低迷が懸念される
2025年12月05日
2026年の日本経済見通し
1%弱のプラス成長を見込むも外需下振れや円急落、金利高等に注意
2025年12月23日
生成AIが描く日本の職業の明暗とその対応策
~AIと職業情報を活用した独自のビッグデータ分析~『大和総研調査季報』2024年春季号(Vol.54)掲載
2024年04月25日
中国経済:2025年の回顧と2026年の見通し
不動産不況の継続と消費財購入補助金政策の反動で景気減速へ
2025年12月23日
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日

