2019年08月26日
サマリー
◆国内公共インフラ需要は、2020年前半までは東京オリンピック・パラリンピック関連の整備需要と東日本大震災からの復興需要が優先となろう。その後は、高度成長期に建設された公共インフラの老朽化対策・更新投資、国土強靱化対応、人口減少に対応した都市構造に関連する需要が中心となると見込まれる。
◆2020年代前半に公共インフラの大半の分野で更新投資必要額だけで近年の各分野の投資額全体(新設+更新+維持管理+災害復旧)を超え、対象分野合計では2030年代半ばに近年の投資額全体を超える見込みである。今回推計した更新投資必要額は、対象分野合計額のピーク時期にあたる2030年代後半から2040年代前半にSNA換算ベースで年間25~29兆円規模(実質値、2011暦年価格)と見込まれ、近年の公共投資の規模は更新投資必要額に達してない計算になる。
◆財政制約の下、必要な社会資本の新設や更新を適切に実施していくため、財政投融資や民間資金の利活用、公的資産の活用等が重要である。PPP/PFIはそうした工夫の一つであり、近年ではコンセッション(公共施設等運営権)事業で重点分野の案件が具体化している。料金収入が見込める事業については、コンセッション等の手法の適用をさらに進めて民間資金の利活用を図ることが望ましい。
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