2021年12月10日
サマリー
◆TCFDは2021年10月に、①気候変動に関するリスク・機会の情報を開示するための基準であるTCFD提言の一部改訂、②新たなガイダンスの公表、③TCFD“2021 Status Report”の公表、を行った。TCFD“2021 Status Report”でTCFD提言に基づく情報開示が年々進んでいることが示されたものの、まだ開示が十分であるとは言えず、今後更なる対応が必要であるとされている。
◆TCFD提言の一部改訂では、GHG排出量削減にコミットする組織などは低炭素経済への移行計画を説明する必要がある、また全ての組織は重要性とは関係なくScope1、Scope2のGHG排出量を開示する必要があるとされた。また、業種にかかわらず共通して開示が推奨される指標の分類である「業界を超えた気候関連の指標カテゴリ」が示され、これに沿った指標や目標の開示が推奨されている。
◆TCFDは企業が投資家の意思決定に寄与する情報を開示することができるよう、指標、目標、移行計画に関するガイダンスを公表した。ガイダンスでは、効果的な指標、目標、移行計画の開示の特徴や、業界を超えた気候関連の指標カテゴリに沿った目標の例、組織が開示する移行計画の一般的な要素について説明されている。
◆企業は、ガイダンスの内容も踏まえつつ、比較可能な定量的情報を開示するとともに、指標、目標、移行計画に係るデータのソースや算出方法など、投資家が各情報を理解するために役立つ定性的な情報をあわせて開示することも求められよう。ただし、まずは取り組みや開示が可能な部分から、着実に検討を進めていくことが重要だろう。
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