「資産形成のためのリテラシー調査」NO.6 情報収集方法で異なるリテラシーと投資行動

テレビを中心に情報収集をする人への働きかけがカギ

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2020年12月17日

  • 渡辺 泰正
  • 金融調査部 主任研究員 是枝 俊悟
  • 金融リテラシーチーム

サマリー

◆大和総研で実施した「資産形成のためのリテラシー調査」の約3,000人の個票データを用いて、経済・金融の情報収集方法とリテラシーおよび投資行動の関連性を分析した。

◆金融や経済に関する情報収集の方法は、ほとんど情報収集をしないクラス(消極型クラス)、テレビを中心に情報収集をするクラス(テレビ中心型クラス)、インターネットを中心に情報収集をするクラス(ネット中心型クラス)、幅広いメディアを活用し情報収集をするクラス(マルチメディア型クラス)の4パターンに分類できた。

◆全体に占める割合は、テレビ中心型クラスが4割ほどで最も高かった。テレビ中心型クラスに分類された人は、金融リテラシーが低く、投資行動も活発ではない一方で、金融教育へのニーズは低くないことが明らかになった。

◆政府や金融業界団体などによるリテラシーの向上や投資の促進の働きかけを行う際には、全体の約4割を占めるテレビ中心型クラスに届くように情報発信を行うことが有効であろう。

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