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公的機関の株式保有動向

着実に株式処分を進める日銀、取得機構は買取/存続期限を5年延長

2017年01月10日

金融調査部 主任研究員 太田 珠美

サマリー

◆株式を保有している公的機関として、日本銀行、銀行等保有株式取得機構、預金保険機構の3つが挙げられる。


◆日本銀行は2016年4月から株式の市中売却を再開した。日本銀行の営業毎旬報告によれば、2016年4月~12月で日本銀行が売却した株式は1,252億円(簿価ベース)となっている。2016年3月末および9月末時点の簿価と時価の差額を考慮すると、売却分の時価はおよそ2,500億円前後になるとみられる。2016年度中に売却する株式は約3,000億円(時価ベース)であるため、現時点では順調に処分が進んでいるといってよいだろう。


◆一方、銀行等保有株式取得機構、預金保険機構は現時点で株式の市中売却再開を公表していない。3機関の中で唯一買取りを継続している銀行等保有株式取得機構は、買取期限および存続期限の5年延長が決定し、株式の保有残高は今後も増える見込みだ。


◆公的機関の株式保有は一時的な危機対応として行われたものであり、長期保有を前提としたものではない。銀行等保有株式取得機構、預金保険機構も市中売却を再開するか、他の方法で株式処分を進めていくことが望ましい。銀行等保有株式取得機構は発行会社による自己株取得の要請に応じる措置を講じており、平成27事業年度中に445億円の株式処分を行っている。株式処分を着実に進めていくことが重要である。

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