サマリー
先月、世界各国の事業環境に関するインデックスが2つ発表された。1つは190ヵ国・地域を対象とした世界銀行グループの「Doing Business 2019」(以下、「Doing Business」)、もう1つは140ヵ国・地域をカバーする世界経済フォーラムの「Global Competitiveness Index 4.0 2018」(以下、「GCI 4.0」)である。日本は、Doing Businessでは39位、GCI 4.0では5位と評価に差があるが、これらの違いは2つの指数の目的の違いに拠るところが大きい。両指数とも「政策ベンチマークの提供」という同じ目的はあるが、Doing Businessでは「企業活動上の規制に係る客観的な指標の提供」を、GCI 4.0では「生産性決定要因たる『競争力』の測定」を企図している。やや極端な言い方になるが、Doing Businessは事業の開始、拡張、清算に係る評価に、GCI4.0は国際競争を勝ち抜く上での進出先国の現状評価の参考となろう。これらの観点でASEAN諸国の評価を見れば、外国企業の誘致を進める政府機関が整備すべき政策ベンチマークとしてだけでなく、今後ASEANへの新規進出や拠点拡大を予定する日本企業にとっての参考材料となるのではないだろうか。
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