サマリー
◆2021年の国内上場企業が実施した第三者割当増資は112件であり、業種別では「サービス業」「情報・通信業」「小売業」の合計で全体の3分の2を占めた。
◆資金使途の特徴として、コロナ禍による財務状況の悪化により、運転資金の確保や借入金の返済に対応した案件が見受けられ、全体として新規性のある事業領域への投資は多いとは言えず、むしろ既存事業の推進・拡大に関わる投資が多かった。他方で将来のM&Aや株式取得に資金を充当する案件も少なくなかった。
◆第三者割当増資は資金調達手段の一手法である一方、割当先との資本業務提携に用いられる株式取得スキームでもある。発行企業の立場からは是が非でも割当先との提携を実現させようと調達に動くことになろうが、株式の希薄化に照らし、既存株主の信頼を高められるだけの資金使途や提携内容となっているかがポイントとなろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
直近のMBOによる株式非公開化トレンド
事例比較による公正性担保措置の実務ポイント
2026年01月27日
-
買収対応方針(買収防衛策)の近時動向(2025年9月版)
「同意なき買収」時代における買収対応方針の効果と限界
2025年09月24日
-
データから学ぶTOB(株式公開買付け)
TOBの拡大が示す、企業戦略の新局面
2025年07月11日
関連のサービス
最新のレポート・コラム
-
IOSCOの2026年作業プログラム
グローバル化とデジタル技術の進化がもたらす構造的リスクに対処
2026年03月13日
-
財政安定化の条件:ドーマー条件成立だけでなく、PB黒字化が重要
財政シリーズレポート4
2026年03月13日
-
米国:AIブームの裏側で高まる金融リスク
ITセクターの収益懸念が揺らすプライベート・クレジット市場
2026年03月13日
-
大和のクリプトナビ No.8 東証が暗号資産トレジャリー企業への対応を検討か
トレジャリー企業を巡る直近の動向と海外制度の整理
2026年03月12日
-
続・アクティビスト投資家進化論
~今後アクティビスト投資家に求められる「価値創造力」~
2026年03月13日

